あなたのその冒険、保険入ってる?「ライカンスロープ冒険保険」 作 西義之 の1巻を読んだ感想
その手があったか!と思いましたね。
昨今異世界やらなにやら冒険しに行く小説や漫画が増えている中で、保険というところに目を付けた作者にあっぱれ!
主な登場人物はちっちゃい黒髪の方が社長で魔法が使えるウルク。巨乳で水色にちょっと黒い色が入った髪の女性が社長の用心棒でスライム化もできてバカ力の部下「部長」『ブチョー』のコンビ。
では一体どんな保険を扱っているのか?
まずは装備保険。
次に全滅寸前保険。
次には「いけどんビギナーズ保険」
最後に「パーティ分裂保険」などなど1巻だけでいろんなものがあります。そりゃ冒険の世界ですから多種多様で応用の利く設定ですね。
冒険の最中に起きた事件をどうやって保険がきくのか判別するのか。それは社長の魔法でです。
これで業務をすることができるというわけですね。
中には冒険を手伝ったりするのもあるので本当に応用の幅がある作品です。
物語は冒険中に起きる問題すべてを扱うことができる上、保険屋という職務上そこには事件がありそれを解決していく。一種の推理小説的なところもあります。まさにいいとこどりみてーじゃねーかこのやろー!
1巻読み終わって。思ったのはやっぱり「保険」に目を付けたところがすごいですよね。今までのセオリーだと全滅したら自動的に教会などに連れていかれ手持ちのお金が半額になったりするところに「保険屋」という存在を生み出して今までのファンタジーのなかった部分に色を付けた感じがします。なんだか一種のまちづくりみたいな。最近は飯屋が多いけれど、保険屋もあるよ。みたいな。これから異世界なんちゃらでどんどん現実にある職業がファンタジーになったらどうなるのだろうかという想像を掻き立てられる作品。それがこの「ライカンスロープ冒険保険」のすごいところの一つだと思いました
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「思い、思われ、ふり、ふられ」の1巻を読んだ感想 作 咲坂伊緒
うおおおおおおおお懐かしの少女コミック!自分には姉がいて昔少女コミックを借りて読んでいたのでしたがしばらく読んでなかったので懐かしさに震えました(ペンギンブラザーズとかミントな僕らとか神風怪盗ジャンヌとかさいごはNANAかな)。
特に懐かしさを喚起させたのがこれです。
少女コミックを読んだことがない人には初めてだと思いますが、左端に作者の近況が書いてあるんですよ!しかもそれが作品に関係することだったり、しないことだったりほんとにフリーな感じで作者と読者の距離を縮めてますよね。そしてここには名前の由来も書いちゃってくれてます。いたせりつくせりですね。
まぁ、そういうのは置いといてこの物語はどういうのかというと、なんとそれも作者が一ページ目に書いてくれています!
二人のヒロイン。つまり表紙のこの子たちですね
1ページ目に物語の概要を書いてくれるのはもう恋物語を前提である少女コミックならではですね。ではこの子たちの紹介をしてみましょう。
茶髪の子は人見知りな由奈。恋愛にはおくてで漫画の王子様のような人が来てくれるのを待ってる感じ。
逆に黒髪の子は恋に積極的な子で「自分では何もしないでそういう人が自動的に現れてくれるなんてそんなムシのいい話なくない?」「いろんな男子と話してみて」「恋に落ちにいく準備」をする。それは「お互いの仕掛け愛とか合図の出し合いとか」をするのだ。ほー。恋愛なれってこういうのかと思わされる。これが王子様を待ってる子と実際に付き合ったことがある子の差か!と思った。
しかもこのお互いの恋愛観を話し終えた時に由奈は『朱里ちゃんはきっとまだ本当の恋をした事がないんだ』とまで思ってる。
しかし夢見勝ちで人見知りという事は物語上伸びしろがあるという事だ。こうご期待!
この恋愛観が逆の二人が友達になった理由が二人とも中学卒業を機に大切な人と駅でお別れをするのだが、朱里が財布を持ってくるのを忘れて由奈にお金を借りることからこの物語は始まっていく。
さて気になる男の子の方はこちら。
黒髪の方が和臣(かずおみ)で天然で恋愛には興味なしで由奈とは幼馴染。金髪?のほうは理央(りお)でイケメンで恋愛には積極的で面食い、そして朱里の弟というわけだ。
物語は由奈が理央に一目ぼれしていくことから始まっていく。
ここまで書いて思ったのが図書館戦争に似てるなと思った。熱血バカの笠原 郁と何でもできる柴崎 麻子。由奈がぐんぐん成長する中で自分というものを持っている朱里はサポート中心に回るのだ。もちろん恋愛や事件を通して両者のは成長するが成長の幅は由奈の方が大きいのだ。
基本的に物語はこの4人を中心に回っていく感じだ。面白いぞ!
来週の本はまだ決まってないよ!
「群青戦記」の一巻を読んだ感想
読み終わった瞬間自分は思いました。
『俺、これ知ってるぞ!これは、戦国自衛隊だ!』
知らない人に説明しとくと自衛隊が戦国時代にタイムスリップするというもの。
群青戦記の主人公は表紙に出てる男の子で、 歴史好きの弓道部2年西野 蒼(ニシノアオイ)君。同じ弓道部の瀬野さんに思いを寄せるもかっこいい幼馴染と付き合っている。
この本の最初には色付きでこの絵が載ってる。
「関が原合戦屏風の石田三成本陣付近に異様な風体の者たちの勇敢に戦う姿が描かれている」と書いてある。
ここで読み取れるのはタイムスリップしたのち西軍に属し、関が原で重要な位置に占めるまで上り詰めたということだ。
その証拠に1っ巻にこの人が出てくる
蜂須賀小六郎といえば、数少ない秀吉の傘下である。
もうだいたいここまでで、主人公に色々あって成長して関が原まで生き抜くという事が想像できるだろう。以上がこの本のあらすじだ。
ここまで書いといてなんだが、実は面白い漫画でも楽しみながらそれが史実をもとにするものだと自分は少し苦手なのだ。それは作中の人物がだいたいどこらへんで死ぬのがわかるからだ。
どんだけかっこいい描写があっても、それで感情移入しても、史実通りにするならばそのキャラクターは死ぬのである。
死なない展開をするのであるならばそれもそれでありだが、なかなかそういうのは見かけない。どうなんだろうか?史実をもとにした作品を史実通りにしない。まぁ、主人公が入ることによってそれは不確定要素となって歴史通りに進むとは限らないが、その後の展開はどうするのだろう?気になるところだ。
そう。気になるのだ。苦手といいつつも気になるのだ。読んでみたいと思わせる。作者が史実と自分のキャラを混ぜてどう料理するのかを。面白そうではないか?
あなたはこの本を読みたいと思う?
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「町田君の世界」の一巻を読んでの感想。
この作品は高校生の長男の町田君の日常の漫画です。
この作品を読んだとき真っ先に思い出したのは岡田斗司夫さんのブロマガで「自分が作りたいものと“売れる作品”を合致させるには?」という問いに対して岡田さんは「ひとつの作品の中で、頭の良い部分と、頭の悪い部分を混在させればいいんです。」と答えています。
頭のいい部分と悪い部分を自分なりに解釈するとキャラクター、または設定やなどに良いところと悪いところを混在させる事(同じこと言ってる?)になりますよね。
例えば、町田君は人の困っているところをみると躊躇なく行動しますし、相手のいいところがわかればすぐ発言します。それは普通の人だったらできない事です。
一方町田君は人が照れるような、もしくはうれしくなるような発言をそれが普通だと思い周囲とのギャップが生まれます。
その町田君が起こす行動が漫画ならではの面白さを生み出しているのだと思います。
では、この本の面白さから一歩離れてみると、町田君の行動、もしくは発言は僕らがしたいと思う事を臆面もなくしてくれるヒーロー的なところがあります。
もし誰かが困っていたら助ける。いいところを見つけたら相手にそのことを言う。私たちだったら心の中でとどめておいてしまう事を町田君はやってくれる爽快さがこの漫画の魅力だと思いました。
2,3日たってこの本を読み返したところ、やはり町田くんに違和感を感じました。それは1話でふきだし?□で囲まれたところに「町田君は 町田家の長男です」「町田君は人を愛し また人から愛されています」とあります。2話では「人の心は 不安に弱いんだな」とあります。これだけ読めばまるでロボットが人を観察しているような感じです。しかし1話は神の視点。2話は町田君の視点です。そう、まるでロボットが人になり、善行をするようプログラムされてるように見えるのです。これはSFなのか?いいえ少女コミックです。であるならば町田君は人間です。高校生の長男である町田君は普通の人間であるはずなのにどこかロボットを彷彿させる。それは疑問を率直に聞く。言い方を変えれば無遠慮に聞いているからかもしれません。でも、だからこそ、相手の心に直接問いかけることができるという良いところがあります。
この漫画、なかなかおもしろいかもしれませんね。
来週は群青戦記の一巻を読んだ感想を書きたいと思います。
このブログでやる企画「1冊だけコミック読んで感想書くよ!」
皆さん雑誌を買っていますか?俺はいま毎月買ってるのはハルタだけですね。たぶんハルタと聞いてピンとこない人の方が多いと思いますが、「乙嫁語り」「ダンジョン飯」「ストラビガンツァ」「ハクメイとミコチ」などが載ってる雑誌です。
雑誌を読んでいればその雑誌で始まった漫画や勢いのある漫画がわかるものだが、すべての雑誌を買う人でないとそのような漫画がわかるわけがない。つまりそんなひとはいない。
勿論自分もその一人だ。普段漫画を買うときはネットで「面白いよー」って紹介されてたやつかほとんどジャケ買い(表紙を見ていいなと思ったら中身を見ず買う)だ。
でも漫画のサイクルは早いし量も多い。そもそも漫画を積極的に買う人でなければメディアミックスしないと買わない人も多いだろう。
そもそも、最近の漫画はすべてシュリンク(透明のカバー)がしてある。これではどんな漫画なのかわからるはずがない。
そこで自分は「最近こんな面白い漫画があったよ!」っていうのを普段漫画を読まない人にも、自分の趣味も兼ねて毎週月曜午前11時半に「漫画の1巻を読んだ感想を投稿する」という企画をしようと思う。
今月は4日は「町田君の世界」。11日は「群青戦記」の1巻を読んだ感想を投稿するよ。それ以降はまだ決まってない。
勿論アマゾンレビューなどを見れば1巻の感想など見れるだろう。
そこは、自分というフィルターを通した目線で積極的に発信していくことに差異が生まれるのではないかと思っている。
他の投稿は普段気づいた事や、読んだ本に関して時々投稿する感じで。
では、来週の月曜、「町田君の世界」の1巻を読んだ感想を投稿するので、もしこの作品を知らない人がいたら1読してもらえたらなと思う。
まぁ、そんなところで。
ちおちゃんの通学路の一巻を読んでの感想
ちおちゃんは普通の子なんです。ただ、ただ僕らのようにちょっとネトゲで徹夜をして遅刻しちゃいそうな子だったんです。彼女は悪くない!悪いのはいつもの通り道が道路工事しているのが悪いんです!
さて、ちおちゃんはどうするのか!?このまま遅刻してしまうのか!?
そこで彼女のとった行動とは!?
そう!彼女は迂回などせず進むのです!さながらゲームのように柱を登り屋根を走り人に見つからないようにする!さながらメタルギアのように!
勿論道中にゲノム兵がいます。
彼はゲノム兵です。すみません嘘つきましたただのおっちゃんです。
彼口にくわえているものがわかりますか?そう、歯ブラシです。
ちおちゃんはとっさに真下に横になり隠れますがゲノム兵(おっちゃんの)口から出るつばが降り注ぎます。どうするちおちゃん!
とまあそんな感じでちおちゃんの登校時に起きる出来事を記したマンガです。
【おすすめコミック】サトコとナダ
この物語はサトコさんがアメリカ留学にするにあたりルームシェアの相手がサウジアラビア出身のニカブ【体を黒い布で覆ったやつ】をかぶった女の子のナダであった!
サトコさんは勉強をしながらナダを通してイスラム教やサウジアラビアの風土などを学んでいく。
この本を読んでいるうちに思い出したのは大学の先生が言ってた「昔だったら世界一周するだけで本が出せるですけどね。さすがに今はね」といっていたことだ。
果たしてそうだろうか?
毎日のニュースは日本の情報中心だし、海外のニュースを扱っているところも東アジア、もしくは欧米中心のニュースだ。
それに何しろ現地の生の人の声というのはその人と会ってみないとわからないことばかりだ。それが昨今の外国人の夫婦のあいてのコミックエッセイが流行っていることの証左でもある。
この本はサウジアラビアという中央アジア。そしてこの本のナダさんはニカブやヒシャブを日常的に着用し、そしてイスラム教徒であるのだ。身近にそのような人がいるだろうか?
インターネットで世界は狭くなったのかもしれない。でも実際は得られる情報は限られ、自ら学びにいかないとわからないのは今も昔もわからないのではないだろうか?
日本には漫画という手段で気軽に情報発信をしてそれを享受できる状況にある。是非この本を取ってサウジアラビラの普通のイスラム教徒の女の子はどういう人なのか、どういう考え方を知るのかを触れてみてほしい。
この本の著者、ユペチカさんがインタビュー受けてる記事がありましたよ!
是非面白いので読んでみてください。